マスクを「月6億枚以上供給を確保」だと、単純計算で、日本国民全員に対して、一人一月(ひとつき)5枚にしかならない。
マスクを外して食事をすることなどを考えると、日本国民全員にせめて1日2枚と考えて、最低でも月産70億枚以上、病院や施設などの需要や、日本に居住する日本国籍を持たない人も視野に入れると、本当なら月産100億枚くらいは必要ではないかと思うのだが……。
「3月は1月の生産量の2倍を超える」「例年の需要を十分に上回る供給」が確保されるといっても、「例年の需要量」というのはマスクを使わない人のほうが多かった新型コロナウイルス以前の需要量でしかないわけで、日本に居住する人全員がマスクを必要とするようになってしまった現在、2倍量のマスクで対応できるはずがない。
わたしは長年、風邪と花粉症対策のためにマスクを使い、感染症対策として消毒用エタノールを持ち歩いているのだが、買い置きのストックが、あと少ししか残っていない。
ストックしてあったマスクは中国製である。
コロナウイルス以前のマスクの多くは中国製だったから、必要量を確保できるように国内の生産体制を整えるには、日本国内に今ある生産設備をフル稼働するだけで到底まかないきれないのではないか。
エタノールの生産体制がどうなっているかはわからないが……、マスクと消毒用エタノールが店頭に戻る日は来るのだろうか?
政府が行うというマスクの配給制が、混乱に拍車をかけることにならないといいのだが……。
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偽情報から始まったトイレットペーパーを初めとする紙製品の不足については、通常時と非常時の使用量が変わるものではないし、生産量が減っているわけでもない以上、輸送網の破綻がなければ、それほど時期を待たずにまた出回ると思われるので、これについては今のところ心配していない。
かさばるものなので、各家庭でのまとめ買いにも限度があるだろう。