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2018年09月12日

『紅霞後宮物語』(雪村花菜 著 富士見L文庫)に嵌まっている。(ネタバレ注意)

最初は願望充足系の軽く楽しい仮想世界ものだと思っていたのだが、キャピキャピガールたちの内面が顕わになるにしたがって、意外と奥の深いシリアスな物語であることがわかってきた。
運を味方に、したたかに計算して賢く立ち回らなければ生き残れない厳しい世界でそれぞれの現実と向き合う彼ら彼女らのキャピキャピは、自分を諦めないための命がけのキャピキャピなのである。
それができなかった淑妃と鳳の無惨な最後は衝撃的だった。

長大なシリーズものになる様相を呈し始めたこの物語、もしかすると完結するまでこちらの生命は持たないかもしれないが、かれらの運命がこれからどのように動いていくのか、追いかけてみたいと思っている。

※鳳の最後はとっても可哀想だったけど、彼は本当に死んだのだろうか? 嫌な形で再登場……なんてことにならないといいのだけど。
posted by 庵主 at 15:07|
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