仏教における時間空間の概念と、それに伴うさまざまな数値を具体的に解説したものです。
インドの悠久の大地から生まれた、気の遠くなるような巨大な宇宙観がおもしろいのです。
阿僧祇劫(あそうぎごう)なんていうとんでもない数値を、仏教はその概念の中に抱え込んでいます。
阿僧祇というのは10の59乗。
阿僧祇劫というのは、数では表せないほどの長い時間である永劫(えいごう)の“劫(こう)”が10の59乗も集まった数です。
もっとも、その壮大な観念も、結局はインドという大地にこれもまた縛られてしまっていて、その時間の流れ方は結局インドの季節と対応し、我々の住む世界である贍部州(せんぶしゅう)の形もまた、インド亜大陸の形の拡大版であったりしてしまうのも、それはそれで楽しかったりします。